
ライフスタイルは激変しても、日本人にとっての正しいお正月の過ごし方は昔から寝正月、と相場が決まっている。
仕事や学校のない三が日、食っちゃ寝の合間に「とりあえずテレビはつけてみた」という方も多いだろう。
そんな視聴者を取り込もうと、各局がそれぞれの戦略を駆使して視聴率を争うお正月番組はまさにお正月のお楽しみの一つだが、目立ったのは出演者のダブり。毎年のことだが、正月特番では確実に視聴率が見込めるベテラン勢と、旬のタレント、芸人をおさえたいという制作側の方針が働きまくるせいか、チャンネルを替えても、時間が経っても、テレビの中にはまたあの人......という事態が発生しやすい。
2011年の「正月特番出ずっぱり芸能人」から、芸能界の"今"を見てみよう。![]()
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まずはマツコ・デラックス。
言わずと知れた2010年もっともブレイクしたタレントのひとり。その異形ぶりが与える圧倒的なインパクトは他に類を見ない。
そんな彼女(?)は、31日に4本、元日に4本もの番組に出演していたのだから、視聴者にはマツコの売れっ子ぶりがこれでもかと印象付けられたことだろう。
さらに、4日には昨年10月からスタートした『有田とマツコと男と女』(TBS系、深夜25:25~)の特番も放送され、今年もしばらくはこの勢いは続きそうだ。もちろん、露出が多い分視聴者の「見飽きた」感の加速も懸念される。![]()
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同じ"毒舌"括りながら、職人の域にまで達した愛のある毒で、熱狂的なファン層を形成しつつある有吉弘行も年末年始引っ張りだこだった。
「再ブレイク」「あだ名」という言葉だけが独り歩きした、一過性の熱が冷めた後も順調に活動を続ける有吉弘行。元日に3本のバラエティー出演後も、6日まで一日も欠かさずテレビに出演している。もちろん、ネタ番組にも多数出演し、多くの視聴者に初笑いを提供した。
このふたりに共通する特徴を、芸能に詳しいライターはこう分析する。
「この二人は、物事、事象に対し、素早く簡潔に視聴者の目線で切り込んでいくという点で共通しています。そのためには、まずそれを許されるキャラ、バックボーンが必要なのかもしれません。マツコはセクシャル・マイノリティであるという中性的な視点と体型が有利に働いているでしょうし、有吉は電波少年での大ブレイク以降の辛酸をなめた売れない時代を過ごしたことで、もう後がないという開き直りがあります。このふたりには、人が言えないことも言う勇気と資格があるということを、視聴者よりも前に身近な共演者、制作側に認めさせることに成功していると言えます」
当たり障りのない意見ではなく、思わず溜飲が下がるような「ズバリ」と的を射たひと言が、テレビ番組の予定調和に飽き飽きしているという視聴者の心を捉えて離さないのだろう。![]()
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続いて、紅白で史上最多の12シーンに登場したAKB48。
ほかの歌手の歌っている間さえもバックに登場し、視聴者にお腹いっぱい感を与えたのは間違いない。
05年の専用劇場オープン時からしばらく続いた低迷期に、この舞台、この社会的ブームを想像した人は果たしてどのくらいいたのだろうか。さらに、元日には『あけましてAKB! 2011年もガチでいきます! 生で晴れ着で全員集合! 大新年会SP』(日本テレビ系)という冠番組に出演しカラダを張ったクイズに挑戦、その他バラエティー番組にも2、3人ずつのバラで参加するなど、お得意の人海戦術は正月特番において大いに発揮されたようだ。
もちろん、今回の大量テレビ出演が、メンバー個人個人の知名度向上に貢献したとは言い難いが......。![]()
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そして、年末年始、意外な人物がもっとも露出していた。それが矢口真里だ。
12月26日から1月3日までの間、確認されているだけで20本の番組に出演。出演している局もNHKと民放のほとんどを制覇しており、まさに八面六臂の活躍ぶり。
一世を風靡したかつての栄光、芸人よりもオーバーなリアクション、何にでも乗っかる「ちょいノリ」感、地味だがバラエティーには欠かせないガヤ要員として、今最も安心して起用できる存在が矢口なのかもしれない。近頃、結婚が報じられ今後の仕事への影響も危惧されるが、それでもなお、ごく一部を除き凋落の一途であるハロプロ勢から見れば、まさに「わが世の春」とも思える幸せな状態ではないだろうか。
マツコ、有吉、AKB、矢口、一見テレビに愛されているかのように見えるタレントたち。
しかし、視聴者の気持ちほど移り気なものはない、ということを彼らは苦難時代の経験から気付いているはずだ。たとえどんなに日々の仕事を「丁寧に、楽しんで、感謝して」挑んでもやがて"アキ"は来る。来年の今頃、同じように活躍を続けているのは一体誰だろう。
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『ウンナン極限ネタバトル! ザ・イロモネア~笑わせたら100万円!!~』(TBS系、12月18日放送分)。
観客席からランダムに選ばれた5人に対し、制限時間1分の5つのステージで、3人(最終ステージは5人全員)を笑わせるというルールのシビアさ、独特の緊張感から「魔物が棲んでる」などとも言われる番組だが、今回もまた、イロモネアならではの恐ろしい状況が起こっていた。
それは、「いま勢いがある」「売れてる」と言われる一方で、某巨大掲示板をはじめとしたネット上で「吉本のごり押し」コールを浴び続けている、ピースへの観客の反応だ。ファーストステージで、又吉直樹の「魂を吸う」ネタが出た途端、ランダムに選ばれた審査員たちは吹き出し、瞬時にステージクリア。だが、この後、相方の綾部祐二がなぜかガッツポーズで雄叫びをあげた。しかも、2回も。
「それ見たことかッ!! それ見たことかッ!!」
誰に言ったのか、何のことだか分からない雄叫びだが、あきらかにヒステリックな空気が流れた。観客たちは、この「空気」に非常に敏感で、そして、残酷だ。
その後、各ステージで制限時間内に又吉、綾部が交互にネタをやっていくが、見事なくらい又吉のときにだけ笑いが起こり、綾部のネタには怖いほどの沈黙が流れる。明らかに綾部の挑発的な「それ見たことか!」は、観客たちの心にぼんやりとあった何かを「反感」というカタチで意識させてしまったようで、この沈黙にたまらず飛び出した、綾部のひと言「皆さん、僕、見えてます?」だけがむなしく響き、初めて笑いが起こっていた。
>>トーク番組で、声張り過ぎでウザいと叩かれてる・・・ピース綾部![]()
通常、お笑いライブの観客たちは「お金を払って笑いに行く人」であって、モトをとるためにも「笑いたい」と思い、ある程度は笑う準備もしているはずだ。だが、一般人がランダムに審査員となる『イロモネア』では、多くの能力ある芸人たちも普段の力を発揮できず、破れ去っていっている。そんな中、100万円を獲得できるのは、客席のピリピリした空気を崩す予期せぬハプニングか、ネタに入るまでに「笑う空気」を作ることができる人たちだ。
そして、この日、100万円を獲得したのは、「日村」という天然・天才素材も持ち、かつ計算もできるバナナマンと、内村・さまぁ~ず三村の即席コンビ「三内芸」だけだった。
「もう緊張で(自分たちよりずいぶん前の)サバンナ(の出番)あたりから、裏で嘔吐いてた」と三村が自虐ネタで笑いをとれば、「以前組んだウド(鈴木)ちゃんよりできない!」「三村の何も考えてないところに賭けてみようと思った」とウッチャンが三村のダメさアピールで会場をほっこりさせる。ファーストステージが始まる前から、客席はもうみんなニコニコ顔になっていた。
『イロモネア』は特殊な番組だ。優勝した人が芸があるとも限らず、芸があっても惨敗する人たちは数多い。だが、残酷なほどに芸人たちが自らの「好感度」を目の当たりにする番組である。本当は、ネタが始まるまでにいかに会場をあたためられるか、そして、いかに「好かれるか」に、戦いの大きな部分がかかわっているように思う。つくづく恐ろしい番組だ。
>>ウザい奴の話はさっさと終わらせるに限る![]()
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浮き沈みの激しい芸能界、現在トップを走っていたとしても決して油断はできない厳しい世界だ。
「とんねるずは相当ヤバイと言われています。時代が彼らにあわなくなっている。もちろん彼ら以外にもヤバいタレントはいる」と語るのは芸能ライターだ。さらに驚きの情報も語る。
>>「野猿」がなつかしいとんねるず・・・再結成は?![]()
「実はダウンタウンも来年以降はヤバイのではとウワサされています」
ダウンタウンの現在のレギュラー番組は『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで』などの4本。『リンカーン』『ダウンタウンDX』はゴールデンでも10%そこそこ。
「爆発的なヒット番組を持っていないのにギャラは高額。コストカットが進む芸能界で彼らを積極的に使うかどうか…」(芸能ライター)
最近のお笑いブームで、ギャラが安い若手芸人は多く輩出された。最近のテレビ番組の傾向として、面白い番組よりコストパフォーマンスの良い番組が評価される傾向にある。
「いくら力があっても、コストが高いと敬遠される。寂しいようですが、これが現実ですね」(芸能ライター)
では、コストと人気を踏まえ考えると、これからはどんなタレントが使われやすいのだろうか。
「あくまで、コストと人気のバランスを考えての結果ですが、タカアンドトシ、くりいむしちゅー、ロンドンブーツ1号2号などでしょうか」(芸能ライター)
>>ロンブー淳のとことん芸人を追い詰めるようなやり方が人気!ロンドンハーツDVD・・・![]()
業界の流れとしては仕方ないことなのかもしれないが、あまりコスト面を重視して控えめな出演陣になることを視聴者はどう感じるだろうか…。