
10月17日、米アップルは14日に発売されたiPhone4Sの全世界販売台数が、わずか3日間で400万台を超えたと発表した。現在、4Sはアメリカや日本など7ヶ国で販売されているが、28日からは22ヶ国、年末までにはさらに70ヶ国で販売を開始することから、この勢いはしばらく止まることがないと見られている。
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発売翌日に、元CEOのスティーブ・ジョブズ氏が死去。ジョブズ氏が最後に関わったアップル製品となった4Sは、前機種の「4」と比較してデザインに劇的な変更はないものの、心臓部であるCPUとグラフィックはディアルコア化、より早く、より美しい操作ができるようになった。また、ジャーナリストの石川温氏は、8メガピクセルと画質が大幅にアップしたカメラ機能を高く評価する。
「4と比べると表現力が圧倒的に上がっている。特にプリントアウトしたり、パソコンのディスプレーで見たりすると違いがはっきりわかります。コンパクトデジカメに匹敵、あるいは上回る性能ですね」(石川氏)
さらに、携帯電話ライターの佐野正弘氏は「一番の目玉は、基本ソフトiOS5が搭載された初めての端末だということ。相変わらずの操作性の良さに加え、iCloudと連携していますから、初期設定はパソコンを介さずに、端末の操作だけでOKになりました」と、パソコンが不要な点に注目する。
「パソコンを持っていない、あるいはほとんど使っていない人って意外に少なくないんです。4Sは、そういった顧客層の需要も取り込める。iPhoneの販売上、パソコンが必要だというのはこれまでけっこう大きな障壁だったんですよ」(佐野氏)
加えて、auという通信品質に定評のあるキャリアからも発売されることが追い風になるという。
「地方でも安心して使えますから、iPhoneが全国津々浦々まで広まるきっかけになるでしょう」(佐野氏)
期待された「5」ではなくとも十分に進化している「4S」。iPhoneの覇権はまだまだ続きそうだ。
米アップルのスマートフォン(スマホ=多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)4S」の国内販売を同時に手がけるKDDI(au)とソフトバンクモバイルは7日、各モデルの価格や料金プランを発表した。
iPhone 4S![]()
いずれも相手方を意識した刺激的な内容で、し烈な顧客の奪い合いが予想される。実際、両社のiPhoneは似ているようで見過ごせない違いや、意外な盲点もあるようだ。一体どっちが便利でおトクなのか、徹底比較した。
「ソフトバンクのiPhoneは通信速度が速い」と挑発すれば、
「auはつながるiPhone」と切り返す-。
ソフトバンクとauは14日の発売前からツイッター上や見本市の会場などで、相手方との「違い」を強調している。
では、両社のiPhoneはどこが違うのか。
まず端末(本体)料金は、2年契約を結んだ場合の負担額でみると、記憶容量の最も少ない16ギガバイト版は両社とも0円で並ぶ。
だが、32ギガバイト版は1200円の差、64ギガバイト版は480円の差とわずかながらauのほうが安い。
通話料金は、ほぼ横並びだ。
基本料金980円で、夜間の一定時間を除いてソフトバンク同士の携帯電話間は通話無料という「ホワイトプラン」は有名だが、auもほぼ同じプランをぶつけてきた。
これについて、携帯電話研究家で武蔵野学院大准教授の木暮祐一氏はこんなアドバイスをする。
「こうしたプランの場合、他社向けの通話料が割高になるのが注意点。普段よく通話する相手がauユーザーという人はauの、ソフトバンクユーザーが多いという人はソフトバンクのiPhoneを選ぶのも一つの手。MNP(番号ポータビリティ=携帯電話番号をそのままで電話会社を変更する制度)などを使って家族や友人で電話会社をそろえることを考えてもいいかもしれない」
一方、スマホに不可欠なデータ通信の月額(定額)料金は、auは最大24カ月間、5460円から4980円に引き下げるが、それでもソフトバンクの4410円のほうが安い。月570円の差は2年間で1万3680円になる。
ただし、ここでauの“隠し玉”が登場する。他社からMNPを使ってauのiPhoneに乗り換えた場合、1万円がキャッシュバックされるのだ。そのため、auに新規加入する人は割高感がある程度相殺される。
料金では大きな差はつかないため、判断の基準となるのはやはり、冒頭で紹介した「通信速度」と「つながりやすさ」になりそうだ。
通信速度の違いとしてネットなどで話題になっているのは、auとソフトバンクが異なる通信規格を使っていることだ。
規格上の最大速度は、auよりソフトバンクのiPhoneが4倍以上速いというのだ。
ただ、ITに詳しいジャーナリストの西田宗千佳氏は「実際のサービスで最高速度が出るのは極めてまれなので、差が出るとはかぎらない」と指摘する。現在繰り広げられている“舌戦”は、iPhone4Sで実測した値ではないことにも注意しておきたい。
ソフトバンクは両社のiPhoneの仕様上の違いを強調、「auのiPhoneは、音声通話と同時にメール受信やアプリのダウンロードなどのデータ通信ができない」と批判している。
電波状況についても、「つながりにくい」との批判が多いソフトバンクは「改善が進んでいる」とアピールする。だが、西田氏は「地方ならauのほうが強い。
特に、仕事で使う場合は音声着信の確実性がより高いauのほうが有用なシーンは多そうだ」という。一方、木暮氏は「地方都市ではauが優位だが、都心では実際に使ってみないと分からない面もある」とする。
さらに木暮氏は、金額やデータでは測定できない違いについても言及する。
「新規ユーザーにだけキャッシュバックするという姿勢からも分かるように、auは以前から既存ユーザーに冷たいところがある。ソフトバンクは既存ユーザーにも比較的公平だ。また、ソフトバンク販売店はiPhoneの扱いに慣れている。auは当初、トラブルが起きるリスクもある」
価格は互角。電波状況ではやはりauに分があるので、「通話できないと仕事に支障がある」と不安な人ならau。契約時の無用なトラブルを避けたうえで、「サクサクと通信したい」人はソフトバンクというのが結論だ。発売日は両社とも14日なので、当日、どちらのショップにより多くの人が並ぶかで契約先を選ぶという手もある。
ただし、これはあくまでも現時点での評価。同じ商品を売るにあたって、両社は今後も激烈なサービス競争を繰り広げるはずだ。そこで最も重視すべきなのは、顧客に対する企業としての姿勢。どちらが本当に顧客に優しいのか、を見極める目が重要になる。
Q:au(KDDI)からもiPhoneが発売されるというニュースが話題になっています。
iPhoneはソフトバンクの携帯だと思っていましたが、auのiPhoneはどう違うのでしょうか?
iPhone(アイフォーン)は2008年の日本登場以来、ソフトバンクモバイルが独占販売していますので、ソフトバンクが製造している携帯電話だと思っている人が少なからずいます。
しかし、普段からこのデジタル@フジ面をご覧いただいている読者の方なら、iPhoneが米アップルの多機能携帯電話であり、ソフトバンクは日本での独占販売権を持つ販売業者であることはご存じでしょう。
それが今回、auからも販売されると報じられているわけです(KDDIもアップルも、まだ正式に発表していませんが)。
従来の携帯電話も、同じメーカーの作った同じ型の端末が別々の携帯電話会社(=キャリア)から名称を変えて販売されることは普通でした。
ただ、従来の端末でこれほど騒がれることはありませんでした。そういう意味では、iPhoneはとても特殊な端末と言えます。
iPhoneが特殊な理由は、本体の使いやすさやデザインの美しさ、アプリの実用度などの面で、まだグーグルのアンドロイドOSを搭載したスマートフォンよりも優れているからです。
もちろん、アンドロイドが機能的に先行している部分もありますが、たとえばタッチ画面の感度や精度は明らかにiPhoneがまだ上です。
こうした基本的な性能の高さが世界的なiPhone人気を支えています。
ただ、日本の場合はソフトバンクが「0円」戦略(本体の価格を特別割引で相殺する施策)でiPhone普及を促進したこともあり、安さにつられて契約した若い世代も多いようです。
また、ソフトバンクの通信品質が他のキャリアに比べて明らかに貧弱なため(つまり、つながらないため)、「iPhoneは仕事に使えない」と判断するビジネスマンも少なくありません。
そのiPhoneがauからも出るということで、auの利用者はもちろん、つながらないソフトバンク回線に悩む既存のiPhoneユーザーや、一人カヤの外に置かれたNTTドコモユーザーも大いに関心を示しているというのが現在の状況です。
報道を整理すると、auから出るのはアップルが10月にも発売する新機種「iPhone5」で、これはソフトバンクからもおそらく同時期に販売が始まります。
auの販売はソフトバンクよりも遅れ、年末から年始になるとみられています。
auの販売が遅れる理由は、auの通信方式がソフトバンクとは異なるため、その調整期間が必要なことと、これまで国内でのiPhone普及に尽力してきたソフトバンクに“先行者メリット”を与えるという意味があるなどとされています。![]()
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とはいえ、両社から発売されるiPhone5は基本的にまったく同じ端末ですから、違いは前述した通信品質と価格ということになります。
通信品質について、ソフトバンクの孫正義社長はインフラ整備に今後1兆円を投資すると宣言しています。
しかしソフトバンクは、ドコモなどに比べるとインフラよりも収益を重視する企業のため、どこまで通信品質が改善できるかは未知数です。
一方、auもiPhoneユーザーが急増することで通信データ量が激増し、つながりにくくなる可能性がないとは言えません。
価格については、ソフトバンクはさらに思い切った施策を打ち出してくるでしょう。
現在でも同社は、iPhoneの通信料を他のスマートフォンより1000円安く設定しています。auへの対抗措置として、一段と安い料金設定にすることは十分考えられます。auがどこまで価格を下げられるか見ものです。
もっとも、携帯電話の選択にとって最重要なのは価格よりも「つながること」です。つながらない携帯電話は、いくら料金が安くても無用の長物です。iPhone5への買い替えを検討するなら、どちらのキャリアがより真剣に「つながること」に取り組んでいるのかを見極める必要があるでしょう。