
注目の使途が浮かび上がりつつある。ティッシュペーパー「エリエール」で知られる製紙大手、大王製紙の井川意高(もとたか)前会長(47)が、借入金の一部を米ラスベガスで開設した口座に入金させていたことが18日、明らかになった。さらに、84億円とみられた子会社からの借入総額が実は約110億円超であることも分かったのだ。
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関係者によると、子会社からの借り入れは昨年4月から始まったが、今年4~9月は約60億円と急増。米国のラスベガスに開設された井川氏個人の口座には今年7~8月に2度入金があり、井川氏は同時期に渡米していた。また、借入金はすでに判明している84億円のほか、約22億円が関連子会社から別の関連会社を迂回して井川氏の個人口座に入金されていたことも判明、借入金は合計約110億円に膨らんだ。
帯封された100万円の束を単純に積み上げていくと、110メートルもの高さになる巨額さだ。
井川氏はこれまで、同社が設置した特別調査委員会に対し、使途について「株やFX(外国為替証拠金取引)への投資に使った。(カジノは)個人の資産でやった」と説明してきた。しかし、「酒好きで遊びっぷりも派手」(知人)といわれる井川氏。姿が度々目撃された東京・六本木の裏事情に詳しい関係者はこう語る。
「海外でのカジノ豪遊は(井川氏の)自慢話から多くの人が知るところで、ベガスに口座があっても不思議ではない。製紙会社の御曹司にとってドル札はティッシュ感覚だったのかもしれない」
東京地検特捜部は会社法違反(特別背任)の疑いもあるとみて、すでに井川氏の銀行口座の出入金記録や、子会社と井川氏が交わした貸借を証明する書類などを調べている。
父で元社長の高雄氏が愛媛県で急成長させた同社は「四国の暴れん坊」と呼ばれる。井川氏は東大法学部卒後、同社に入社。2007年、42歳で社長に就任した際、経営について「若さによる経験不足はない」と主張した。が、自分の遊びとカネに関する経験はどうだったのか。